短期滞在ビザから就労ビザへの変更は原則できません!
日付:2018年12月24日
観光ビザや親族訪問ビザなどいわゆる「短期滞在ビザ」で入国している外国人の方々は、
日本で働くことはできません。日本で働くためには必ず就労ビザが必要です。
このページでは、短期滞在ビザから就労ビザへ切り替えて、
日本で働くためにはどうしたらいいのか?について説明していきます!
短期滞在ビザから就労ビザへの変更は原則できません。
短期滞在ビザとは、観光や親族訪問、商用といった目的で来日するためのビザで、
有効期間は90日以内です。短期滞在ビザの場合は、報酬を受け取って働く行為ができません。
(短期滞在ビザの「短期商用」は、会議出席、商談、契約、市場調査などを行うためのビザで、
実際にサービスを提供したり、報酬を受け取ったりすることはできません)
就職活動を行うことはできますが、その結果、内定をもらっても
短期滞在ビザのままでは働くことはできないので、就労ビザを取得する必要があります。
ただし、短期滞在ビザから別のビザへ変更することは原則できません。
では、どうしたらいいのでしょうか??
まずは在留資格認定証明書の交付申請をしましょう
短期滞在ビザから就労ビザへの変更手続きはできないので、
まずは在留資格認定証明書の交付申請をします。
海外から外国人の方を呼びよせるときの手続きですね。
在留資格認定証明書が交付されれば、外国にある日本大使館(または領事館など)で査証申請をして、
査証が発給されれば来日できる、という流れです。
そのため、短期滞在ビザの有効期限が切れる前に、いったん日本から出国しなければなりません。
【在留資格認定証明書交付から来日までの流れ】
手続き | 申請先 |
① 在留資格認定証明書交付申請 | 入国管理局(就職先の住所地を管轄する地方入国管理局) |
② 帰国 | |
③ 在留資格認定証明書交付 | |
④ 査証申請→発給 | 在外公館 |
⑤ 来日 |
※短期滞在ビザで来日中に在留資格認定証明書の交付申請をしておき、その後いったん帰国し、在外公館で査証申請をしてから再度来日します。
短期滞在ビザから就労ビザへ変更できる場合もあります!
例外として、短期滞在ビザで滞在中に在留資格認定証明書が交付された場合に限り、
日本で短期滞在ビザから就労ビザへ変更手続きができます。
つまり、いったん出国する必要はなく、日本ですべての手続きが完了します。
ただし、在留資格認定証明書の交付申請をしてから、実際に結果が出るまでの審査期間は
案件によってバラバラで、1カ月で出ることもありますし、3カ月ほどかかる場合もあります。
短期滞在から他のビザへの変更は原則禁止なので、「短期滞在ビザが切れるから早くして!」と
言っても審査が早まることはありません。
そのため、初めから帰国せずに就労ビザへの変更を狙うのではなく、
「短期滞在で滞在中に結果がでればラッキー♪」ぐらいに考えておいた方がいいかと思います。
【在留資格認定証明書が短期滞在ビザで滞在中に交付された場合】
手続き | 申請先 |
① 短期滞在ビザで来日 | |
② 在留資格認定証明書交付申請→短期滞在ビザの期限内に交付 | 入国管理局(就職先の住所地を管轄する地方入国管理局) |
③ 短期滞在ビザから就労ビザへ変更申請(原則、即日で手続完了) | 入国管理局(就職先の住所地を管轄する地方入国管理局) |
※いったん帰国することなく、③の手続きが完了すれば日本で働くことができます!
神戸大学国際文化学部卒業後、大手電機メーカーにて海外営業・マーケティング業務を経験。
育児休業中に行政書士資格を取得し、2015年12月に独立。
開業当初から入管業務(ビザ申請)に特化し、現在では年間500件以上の相談、100件以上の申請を行う。