日本文化を学びたい!外国人は「文化活動」ビザ
日付:2016年3月2日
1.「文化活動」ビザとは?
「文化活動」ビザは、その名の通り、日本で文化的な活動を行う外交人のためのビザ(在留資格)です。
「文化活動」の大前提は「無報酬・無収入」
「文化活動」ビザは就労ビザではないので、報酬を得ることはできません。
そのため、「文化活動」ビザで日本に滞在している間は無収入状態です。
無収入状態が長く続くことは現実的ではないので、在留期間も「1年」か「6カ月」と短めになっています。
2.こんな場合は「文化活動」ビザが該当します
「文化活動」ビザが該当するのは、以下のいずれかの活動を「無報酬で」行う場合です。
①学術上の活動
・外国の大学の教授が日本で調査・研究などを行う場合。
・外国の大学の分校などで日本で認可を受けていない学校に入学する場合
・無報酬のインターンシップ生として日本企業で職場体験を行う場合 ※報酬を受けてインターンシップを行う場合は「特定活動」ビザ
②芸術上の活動
絵画を習う、ピアノを習うなど
③日本特有の文化・技芸の専門的研究
茶道・書道などの研究
④日本特有の文化・技芸の専門家の指導による修得
茶道・書道・華道・日本舞踊・空手・日本料理などを習う
※日本で認可を受けている学校に在籍して修得する場合は「留学」ビザが該当します。
3.「文化活動」ビザを申請するときは2点に注意!
■注意ポイント1 日本での生活費が準備できることを証明する
最初に説明した通り、「文化活動」ビザの前提条件は「無報酬・無収入」です。
そのため、無報酬・無収入期間が続いても、日本で問題なく生活できることを証明しなければなりません。
日本での生活費は自分で用意しても、他人に用意してもらっても構いません。
ビザを申請するときには、自分で費用を準備する場合は自分の預金口座の預金残高明細書や奨学金の証明書、
他人に援助してもらう場合はその人の住民税の課税・納税証明書などを提出します。
■注意ポイント2 日本で文化活動を行う正当性を証明する
ビザの審査のときには、日本で行う活動に虚偽はないか?(不法就労など行わないか?)
という視点で見られる場合がほとんどです。
「文化活動」ビザについても、
・これまで自分がどういった経歴を持ち
・どういった経緯で日本で文化活動を行うことになったのか
・なぜ日本で文化活動を行う必要があるのか
・日本で文化活動を行うことが自分の将来にどのような影響をもたらすのか
といったことを説明し、日本で文化活動を行う正当性を証明しなければなりません!
■「文化活動」ビザ申請の必要書類
【上記活動①②④に該当する場合】
(1)在留資格認定証明書交付申請書(写真貼付)
(2)返信用封筒(定形封筒に宛先を明記し、392円分の切手(簡易書留用)を貼付)
(3)日本での具体的な活動の内容,期間及び当該活動を行おうとする機関の概要を明らかにする資料
・日本での活動内容及びその期間を明らかにする文書
・申請人が当該活動を行おうとする機関の概要を明らかにする資料(パンフレット等)
(4)次ののいずれかで,学術上又は芸術上の業績を明らかにする資料
・ 関係団体からの推薦状
・過去の活動に関する報道
・入賞,入選等の実績
・過去の論文,作品等の目録 など
(5)申請人が日本に在留した場合の経費支弁能力を証する文書
預金残高明細書、住民税の課税・納税証明書など
【上記活動③に該当する場合】
上記(1)~(5)に加えて
(6)指導を受ける専門家の経歴及び業績を明らかにする次のいずれかの資料
・免許等の写し
・論文,作品集等
・履歴書
神戸大学国際文化学部卒業後、大手電機メーカーにて海外営業・マーケティング業務を経験。
育児休業中に行政書士資格を取得し、2015年12月に独立。
開業当初から入管業務(ビザ申請)に特化し、現在では年間500件以上の相談、100件以上の申請を行う。