実際のところ、帰化申請はどれくらいの確率で許可されるの?
日付:2016年6月6日
帰化申請したらどれくらいの確率で許可されるのか?気になるところですよね。
下の表は、法務省が発表している帰化申請者数の統計です。
【帰化許可申請者数等の推移(出典:法務省民事局)】
帰化申請者数 | 許可者数 | 不許可者数 | |
平成23 | 11,008 | 10,359 | 279 |
平成24 | 9,940 | 10,622 | 457 |
平成25 | 10,119 | 8,646 | 332 |
平成26 | 11,377 | 9,277 | 509 |
平成27 | 12,442 | 9,469 | 603 |
帰化申請しても同年内に許可されるとは限らないため、許可者数が帰化申請者数を上回る年もあります。
そのため、正確な確率は分からないのですが、だいたい90%前後の確率で許可されると考えられます。
でも毎年不許可になっている人もいるわけです。
何が原因なの??と思った方は、このまま読み進めてみてください!
帰化申請しても不許可になる可能性があるケース
申請内容に虚偽がある!(これはあかん)
帰化申請のときに提出した書類の内容は、審査過程で入念にチェックされます。ウラをとるわけですね。
書類の内容に虚偽があることが判明した場合や、過去に入管に提出した在留資格関連の書類の内容と一致しない場合などは
不許可になる可能性が非常に高いです。
帰化申請の書類を準備するときには、絶対に虚偽の内容を記載してはなりません。
犯罪歴や自己破産歴、職務経歴など後ろめたいことがあっても正直に申告するのがベストです。
行政書士などの専門家に依頼するときも、必ず正直にお話しするようにしてください。
許可が出る案件であったとしても嘘をついたことで不許可になることもあるので注意してくださいね!Be honest!
収入や貯金に問題がある!
帰化の条件の1つである、「生計条件:安定した収入があること」をきちんと証明できなければ許可はおりません。
ただし、必ずしも申請者本人の収入や貯金だけが審査対象になるわけではなく、配偶者や親族などが支援してくれる場合は、
それを証明することができればこの条件はクリアできます。
また、「年収●●円以上でなければならない」というような明確な基準があるわけではなく、その人(家庭)の収支バランスが重要になります。
そのため、たとえ収入が低くても支出を抑え安定した生活ができていれば大丈夫です。
転職回数が多い場合や、転職して間もない場合などは問題ない場合がほとんどです。
借金がある!
消費者金融などから借金があり返済できる見込みが薄いと判断される場合は不許可になる可能性があります。
そのため、借金がある場合は、返済計画を立て借金を返済しながら安定した生活ができることを証明する必要があります。
納税義務を怠っている!
税金や年金の納税義務を果たしておらず、未納額がある場合は注意が必要です。
未納額がある方は帰化申請前に納付すれば大丈夫ですが、長期にわたって滞納している場合は、
一度法務局か行政書士などの専門家に相談しましょう。
法律違反・交通違反がある!
法律違反や交通違反があるからといって、必ずしも不許可になるとは限りませんが、帰化の審査には必ず影響します。
帰化申請前に窃盗・強盗・器物損壊などの罪で処罰された経験があり、そこからあまり年数が経ってない場合は、
申請を遅らせた方がいい場合がありますので要相談です!
1年間の海外渡航日数が多い
1年間のうち約180日以上日本を離れたことがある場合は注意が必要です。
中には仕事で海外出張が頻繁にある方や、出産のため長期にわたって母国に帰国していた方もいらっしゃいますが、
こういう場合は申請準備をする前に一度専門家に相談してみましょう。
暴力団関係者と関わりがある
申請者本人が暴力団構成員である、過去に構成員だったことがある、現在も引き続き交流がある場合、不許可になる可能性が高いです。
帰化許可申請後の状況に問題がある
帰化申請時には帰化の条件を満たしていたにもかかわらず、申請後に生活状況が変わった、長期にわたって日本を離れてしまった、
重大な法律違反・交通違反を起こしてしまった場合は不許可になる可能性があります。
申請後も気をつけてくださいね~!
まとめ
このように、不許可になるケースはいろいろあるのですが、それらをカバーして申請することができますし、許可をゲットすることもできます。
そのため「まずいかな・・・」と思うことも正直に法務局や行政書士に話し、許可を取るための書類を作成・準備していきましょう。
また、法務局は申請前の準備段階で書類をチェックしてくれるのですが、
そのときに申請しても不許可になるだろうと判断されると「取下げ」を促されます。
逆に言うと、申請が受け付けられれば許可の可能性が高いと言えます。
それもあくまで申請内容に虚偽がないことが大前提。帰化申請は正直に、コレが基本となります!!
当事務所ではリラックスしてお話ししていただけるような雰囲気を心がけておりますのでお気軽にご連絡いただけると嬉しいです^^
神戸大学国際文化学部卒業後、大手電機メーカーにて海外営業・マーケティング業務を経験。
育児休業中に行政書士資格を取得し、2015年12月に独立。
開業当初から入管業務(ビザ申請)に特化し、現在では年間500件以上の相談、100件以上の申請を行う。