注意!就労ビザでは飲食店やコンビニでアルバイトはできません。
日付:2018年9月17日
外国人の方は就労ビザを持っていたとしてもアルバイトができるとは限りません。
むしろアルバイトができない場合がほとんどです。
このページでは就労ビザを持っている外国人の方がアルバイトができる場合はどんなときか?
についてパターン別に説明していきます!
就労ビザを持っている外国人が副業としてアルバイトできるの?!
就労ビザを持って会社員として働いている外国人の方がアルバイトをしようとする場合、
アルバイトの職種によってできる場合とできない場合があります。
次の3パターン別に一つ一つ説明していきますねー
- いま現在持っている就労ビザで定められている職種の範囲内のアルバイトを行う場合
- いま現在持っている就労ビザで定められている職種の範囲外のアルバイトを行う場合
- そもそも就労ビザで定められている職種の範囲外のアルバイトを行う場合
していきますねー
いま現在持っている就労ビザで定められている職種の範囲内のアルバイトを行う場合
会社員として働いている方のほとんどが「技術・人文知識・国際業務」という種類の就労ビザを持っています。
(就労ビザ保有者のうち6割以上)
この就労ビザでできる業務は、一般的には
「大学で学んだ専門的な知識や技術を活かしたお仕事で、いわゆる単純作業や肉体労働ではないオフィスワーク」
「外国人ならではの業務」
とされています。
例えば、SEなどのIT技術者、設計業務、経理・会計業務、マーケティング業務、翻訳・通訳業務、貿易業務などです。
一方で、より専門的な国家資格が必要な職種などは別の就労ビザが該当します。
<「技術・人文知識・国際業務」以外の就労ビザの例>
・医師・看護師=「医療」ビザ
・教師=「教育」ビザ
・弁護士・公認会計士=「法律・会計業務」ビザ
・調理師=「技能」
・介護福祉士=「介護」 など
「技術・人文知識・国際業務」ビザを持っている方が、副業として、
「技術・人文知識・国際業務」ビザに該当するような職種のアルバイトをすることは可能です。
例えば、「技術・人文知識・国際業務」ビザを持っている方が、月曜日~金曜日は会社でSEとして働いて、
土日や空いている時間にフリーランスのSEとして働く、という場合です。
そもそも就労ビザでは複数社と契約を結ぶことは禁止されていないので、
働いている会社で副業が禁止されていなければ、同じ職種であれば複数社で働いてもOKです。
いま現在持っている就労ビザで定められている職種の範囲外のアルバイトを行う場合
いま現在持っている就労ビザで定められている職種の範囲外のアルバイトをしようとする場合は
「資格外活動許可」をとる必要があります。
例えば…
・普段「技術・人文知識・国際業務」ビザを持って会社員として働いている人が、土日だけ調理師として働く(「技能」ビザに該当)
・平日は「介護」ビザを持って介護福祉士として働いている人が、単発のアルバイトで通訳をする(「技術・人文知識・国際業務」ビザに該当)
といった場合が該当します。(あんまりなさそうですが…)
こうした場合は、「資格外活動許可」を取らないと不法就労になってしまうので、
アルバイトを始める前に「資格外活動許可」を取得しましょう。
※「資格外活動許可」の要件や申請方法についてはこちら→
そもそも就労ビザで定められている職種の範囲外のアルバイトを行う場合
アルバイトと聞いてイメージしやすい次のような職種の場合、
就労ビザを持っている人がアルバイトとして行うことはできません。
・飲食店でのキッチン・ホール
・コンビニの店員といった接客業
・工事現場の作業員
・引越し業者の作業員
・ホテルの清掃・ベッドメイキング など
いわゆる単純労働や肉体労働といわれる職種ですね。
留学生の方は「資格外活動許可」をとれば、アルバイトで上記のような職種もできますが、
就労ビザを持っている方の場合は、これらの職種ではそもそも「資格外活動許可」がおりません。
そのため、就労ビザを持っている人がこうした職種のアルバイトをすることはできないので要注意です!
就労ビザを持っている外国人が退職した後、アルバイトはできるの?!
就労ビザを持っている外国人の方が退職した場合、3カ月間は無職の期間があっても大丈夫です。
その間に転職活動をしてもらうことになるのですが、その間、生活費を稼ぐためにアルバイト…は職種によります。
退職しても、ビザの期限が残っていればそのとき持っている就労ビザ自体は有効なので、
持っている就労ビザで定められている職種であればアルバイトとして行ってもらっても大丈夫です。
しかし、飲食店での接客業や工事現場の作業員、ホテルの清掃といった職種のアルバイトはできません。
無職の期間が3カ月以上続くと在留資格取り消しの対象になってしまうので気をつけてくださいね!
資格外活動をとらずにアルバイトをしたらどうなりますか??
もしも、就労ビザを持っている外国人の方が「資格外活動許可」を取らずに、
いま現在持っている就労ビザで定められている職種以外のアルバイトをしていたことが判明した場合、
(例えば、会社員をしながらお小遣い稼ぎに知り合いの飲食店で接客業をしていた場合など)
在留資格取り消しの対象となり、退去強制(いわゆる強制送還)の手続きに入ってしまう可能性があります。
そうなると、原則5年間は日本に来ることができなくなってしまいます。
これは平成28年に法律が改正されて、資格外活動に対してより厳しく取り締まるようになったものです。
「バレなければいいだろう」と安易に始めてしまうと、後々取り返しのつかないことになりかねません。
「外国人アルバイトを雇っているけど不法就労じゃないか心配…」
「外国人従業員が副業をやってるみたいだけど大丈夫かな…?」
など、少しでも心配なことがあれば当事務所までご相談ください!
簡単なことであればお電話かメールでお答えしますのでお気軽にお問合せください^^
神戸大学国際文化学部卒業後、大手電機メーカーにて海外営業・マーケティング業務を経験。
育児休業中に行政書士資格を取得し、2015年12月に独立。
開業当初から入管業務(ビザ申請)に特化し、現在では年間500件以上の相談、100件以上の申請を行う。